園長ダイアリー
園長ダイアリー

日々、子どもたちとの出会いの中で心を揺さぶられることはたくさんあります。大人の私が、驚かされた子どもたちのすばらしさや面白さなどをここに綴りたいと思います。
そして、それを皆さまと分かち合いながら、子どもたちの生活が豊かになっていくことを願っています。これからいったいどのような『ものがたり』が表れるでしょう。楽しみです。どうぞお付き合いください。
そして、それを皆さまと分かち合いながら、子どもたちの生活が豊かになっていくことを願っています。これからいったいどのような『ものがたり』が表れるでしょう。楽しみです。どうぞお付き合いください。
関東学院六浦こども園園長
鈴木 直江
鈴木 直江
ちょっとステキな出会い^ー^


2月
6日(木)木育のパフォーマンスデイを行い、午前中の活動がいつもとは少し違った日の午後のことです。
カンナ屑が散らかっている1階の出入り口で、棚の上にあるほうきを取ろうとして飛びついたり、物を投げたり・・・どうにかして取れないかなぁと奮戦している人に出会いました。
彼は傍にいる私に気付います。私も彼の姿を見て『助けよう』と直感的に思ったのですが、意外にもその顔が活き活きとしていて、ぴょんぴょんと何回も飛び跳ねているのです。そこで『あれっ、ちょっと見ていようかな⁈』という気持ちになりました。そして、いつの間にか私は「もう少し」「がんばれ」と自然に応援していて、そばにあったラップの箱を彼に「これを使ってみたら?」と手渡していました。それを受け取ると彼はほうきの柄をめがけて『エイッ』と投げたり、柄に触れようとしたり・・・何度もやっているうちに、なんと!ほうきの柄が下がってきて彼の手がガッチと掴んだのです。その瞬間、彼は私に最高の笑顔をくれました。全身から『やったー!見てたでしょう!』という心の声が聴こえてきたのです。私はひたすら『うん、うん』と頷くばかり。こんな劇的な瞬間に立ち会えるなんて、なんて幸せ者でしょう。その後、彼は色々なアイテムを使ってほうきの柄をつかむことを楽しんでいました。些細な出来事の中に大事な育ちの芽があるのだと思います。
この時期、ちょっと難しいことを子どもたちは好んで挑戦します。それは、自分の中にある力を感じて『試してみたい』と自分の世界を広げようとしているではないでしょうか。今回は『できた!』につながりましたが、できなくても『次はやるぞ~!』と思える力が子どもの中にすでにあるのではないかと感じます。子どもの中のしなやかな力をこれからも支えていきたいと思った昼下がりでした。